File004_街コンの美魔女

 

ID 生保

 35歳

 Cカップ

 東海

 

街コン

 

話は聞いたことあるけど行ったことはない

そんな街コン童貞を捨てるため、おれは表参道に向かった。

 

3対3で男がテーブルを回っていく。

男はSEの優しそうな人が多かった。

 

最初のテーブルに美魔女はいた。

ブリーチではないギリギリの明るさの茶髪。多めのマツエク、体のラインに沿った黒のニットにスキニージーンズ。海沿いの匂いがした。

 

お互いさぐりさぐりで話は進む。

 

「海外旅行好きなんですねー。いいですねスペイン。この前じぶんボストン行きましたよー。」

 

大嘘だ。

しかし海外話には食いついてくる。

 

盛り上がりかけたところでタイムアップ。

残りの3セットもなんとなく話して、適度にボケながらこなしていた。

 

街コンてこんなもんかあと上着を着て帰ろうとすると、主催者のお兄さんから声をかけられる

 

「こちらの方が連絡先を交換したいようで…」

 

美魔女ふたたび。

 

LINE交換ののち解散。

後日、スペインといえば美味しいパエリア屋さんありますよと表参道でアポる。

 

間接照明多めの落ち着いた店内。

今日も服は黒だが、この前より心なしか化粧が濃い。鎖骨のあたりが少し透けるレース地のトップス。ヒールはそこそこ高い。

 

店の本店も出身地と一緒だという話から、家族の話になり、姪っ子の話をされる。

 

まずい。結婚に関する話題に触れていくのはナンセンス。あくまで今日を楽しむコースで行かないと。

 

 

軌道修正もできないまま、その日は終了。

しかし、年上にチャレンジしたい気持ちを抑えられず、後日デートアポ。

あくまで少し上からLINEでむりやりむこうの家に泊まることを約束させる。もちろん絶対にセックスはしないという取り決めで。(かなり真面目に恋話LINEを1週間続けた)

 

当日、

上野で大道芸や美術館を見たあと、家にイン。

オートロックマンション最上階。少し広めのワンルーム

 

勝負はここから。

 

 

異変は1時間後に訪れた。

彼女の咳が止まらない。体温計は39.3分。

 

つらいつらいと連呼する彼女。

救急病院に電話するおれ。

 

彼女をおぶってタクシーにぶちこみ、病院に到着。

 

 

インフルエンザA型、陽性。

 

 

おいおい。

ワンナイトチャレンジの代償デカすぎるだろww

 

 

次の日

とにかく何も食べれない彼女のためにゼリーやらなんやらをむりやり食わせ、薬を飲ませる。

 

 

帰ろうとすると、手を掴まれた。

 

「いかないで。もうちょっといて。」

 

横に沿って寝ると

 

「あんまり近づくとうつるよ。あとしたくなっちゃう。えっち大好きだもん」

 

「べつにうつってもいいよ」

 

ウイルス満点の唇を寄せてきた。手も乳首あたりを弄ってくる。

 

 

こうなったらもうおれを止めるものは何もない。

 

 

ダメダメゴーである。

(youtuberえびすじゃっぷ 、えびすじゃっぷとchillより引用。いっていい?だめ。いっていい?だめ。あーいく。いーよ。的な)

 

 

ウイルスは確実におれの体にいる。

 

咳止まるといいね。

と頬にキスをして家を後にした。

相手に熱があるときの行為はとてもいい。

罪悪感が興奮に変わる。